おでこにいつの間にかできてしまったシワ。見た目も良くありませんし、年齢より老け込んだイメージを与えてしまうので困りものです。そしてシワはすぐに直ると思っていたら、加齢と共に段々と深くなっていってしまいます。なぜおでこのシワはできてしまうのでしょうか。その原因と共に、おでこのシワが悪化する前にきれいに消す方法について、詳しくご紹介します。
おでこのシワの種類
おでこは顔の他の部分とは違い、脂肪はあまりついていない場所ですが、若い人でもおでこにシワができる人は少なくありません。なぜおでこにシワができてしまうのでしょうか。またおでこのシワもいくつか種類があり、それぞれに原因があるのです。おでこに関わらず、シワの原因としては乾燥や加齢が関係していますが、おでこのシワもその形状によっていくつかの原因があるので見ていきましょう。
横のシワ
おでこの中心から左右に伸びる横のシワ。マンガなどでもよくお年寄りを表現する時に使われるシワです。このシワができる原因としては、加齢が挙げられます。おでこの部分にある前頭筋という筋肉が衰えることで、おでこにたるみができてしまい、シワの原因となります。
縦のシワ
眉間からおでこにかけてできる縦のシワは、皺眉筋というまゆ毛を動かす表情筋の動きが原因でできます。無意識に眉を寄せたり、目を細めて物を見る、また不機嫌な表情や無表情といったことも原因でできます。
ちりめんジワ
横や縦のようにくっきりと入ったシワとは違いますが、ちりめんのようにおでこ一面にできてしまうシワです。口周りにできるシワと同じく乾燥が原因でできます。ただし目立たないからといって放置していると深いシワになってしまうため、早めにケアすることが必要です。
おでこにシワができる原因
おでこにシワが一度できてしまうと、完全に元の通りにシワを伸ばすことは難しいとされています。ただし原因を知っておけば対策も可能なので、なぜおでこにシワができるのかその原因についても詳しく知っておきましょう。
紫外線によるダメージ
紫外線はシワだけでなく肌に大きなダメージを与えます。肌の老化の原因の約8割はこの紫外線によるダメージとも考えられています。紫外線は肌の乾燥を招くだけでなく、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンといった、肌の弾力やハリに働く成分を破壊して、シワができやすくなる土台を作ってしまいます。さらに皮膚にダメージを与える紫外線のA波はガラスも透過するので、室内にいても安全ではありません。特におでこは体の中でも高い位置にあるため、紫外線のダメージを真っ先に受けやすいのです。
乾燥によるダメージ
Tゾーンであるおでこは、皮脂の分泌が多く、普段からテカリを気にしてあぶらとり紙を使ったり、乾燥と脂性が混在している肌の場合は、保湿ケアを控えめにしがちです。そのため実際には顔の中でも乾燥しやすい場所になっています。さらに加齢で段々と皮脂の分泌は低下していきますので、若い時と同じようなケアをしていると乾燥しやすくなってしまうのです。またエアコンなど空調が管理された部屋で過ごすことが多い人も、他の人よりも肌が乾燥しやすくなっています。
普段のクセの繰り返し
無意識に眉を寄せて考え込んだり、不機嫌な表情を繰り返すこともシワの原因になります。またアイメイクをしている時や、コンタクトを入れる時に目を見開く動作も、おでこに知らず知らずのうちにシワを刻んでいるのです。おでこのシワは加齢で急にできるのではなく、そういった日常の無意識の行動の繰り返しからできてしまうのです。
表情筋の衰え
加齢によって筋力が衰えることはよく知られていますが、実は若くても筋力の衰えは起こります。特に仕事などで長時間パソコンに向かっていることが多いといった環境だと、人と話すことがないまま1日過ごしたり、表情を変えることなく過ごすこともあります。そうすると使わない表情筋はどんどん衰えてしまいます。その結果、おでこの皮膚が支えられずたるみとなって、シワにつながってしまいます。また目の周りにある眼輪筋は、スマホの見過ぎなどで下を向くことが多いと弱くなります。上を向いた時に、代わりにおでこの筋肉で引き上げようとするためにシワができてしまうのです。
頭皮のたるみによるもの
たるみというと顔全体のたるみを考えてしまいがちですが、実は頭皮のたるみがおでこのシワの原因となります。顔と頭皮は一枚の皮膚でつながっているため、頭皮のたるみによっておでこにシワができます。このたるみは加齢だけではなく、髪の毛を強く引っ張って結んだり、髪をセットする際に力を入れて髪の毛を引っ張るといったことでも起こります。また眼精疲労などでまぶたがたるむと、目を大きく開けようと額の筋肉を動かすため、シワがよりやすくなります。このたるみは加齢だけでなく若い人でも起こります。
目の疲れや、無自覚におでこにシワを寄せるような顔の動きをするといったことを毎日繰り返していると、シワは何度もできます。そしてそのまま放置するとシワが深くなり、目立つようになります。つまり、皮膚が折りたたまれた状態になることが多いと、シワも多くなります。
おでこのシワの予防法
おでこのシワは一度できると消すことはできません。そのため今できているシワをそれ以上悪化させない、そして増やさないことが必要です。そのためには適切なスキンケアと保湿をおこない、シワを予防することが必要です。
スキンケアは優しくおこなう
皮脂が多い部分であるおでこを洗う時には、つい強めに顔を洗ってしまいがちです。しかし洗いすぎると必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥肌を招きます。顔全体を優しく洗うように心がけましょう。
しっかり保湿する
化粧水や乳液、美容液はおでこにもしっかり行き渡るように塗りましょう。また保湿成分が配合されたスキンケア用品を使うことも必要です。ヒアルロン酸やコラーゲン、またプラセンタエキスなど水溶性保湿成分が配合されているものもおすすめです。
紫外線対策をする
外出時には帽子や日傘で紫外線をブロックするのはもちろん、日焼け止めは外出時だけでなく家にいる時にもしっかり塗るようにしましょう。またうっかり日焼けをしてしまった場合には、しっかり冷やし、保湿ケアをおこなうと共に、抗酸化作用のあるビタミンAやC、Eを補給するようにしましょう。普段の食事でもこの3つのビタミンを積極的に摂ることで体の内側からケアが可能となります。
また糖質の多い食事は、肌の内面で糖化を引き起こし、これもシワの原因となります。油を多く使った食べ物や加工品、人工甘味料を使ったお菓子やジュースの摂取はなるべく控えることが必要です。
睡眠不足、ストレス、疲労を改善する
顔をしかめたり無表情になってしまう原因には、普段の生活の乱れも大きく関係しています。しっかり睡眠を取るようにし、寝る前にはリラックスして十分な睡眠時間を確保できるようにしましょう。またストレス発散をし、ため込まないようにすることも必要です。
おでこのシワを消す方法
できてしまったシワを完全になくすことはできませんが、それ以上悪化させないことは可能であるとお伝えしました。ただし深くなってしまったシワを消す方法が全くないわけではありません。
ボトックス注射をおこなう
ボトックスを顔に注射し、筋肉を抑制することで表情のクセなどでできたシワを改善する方法です。かなり深くなったシワを改善する効果はありますが、効果が持続するのは6ヶ月程度で、個人差があります。副作用が全くないわけではなく、顔がうまく動かなかったりすることもあります。ボトックスの効果が薄れると共に副作用も一緒に消えていきます。
ヒアルロン酸注射をおこなう
元々体にあるヒアルロン酸をシワに注射して入れ、シワを目立たなくする方法です。すぐに効果が出ること、短時間の施術で済むことから人気がありますが、施術の料金はボトックス注射より高くかかります。また効果が3ヶ月程度しか継続しないため、繰り返し何度も注射を繰り返すという人もいます。また施術する医師の技術にも左右されるため、副作用が起きたり、感染症のリスクもあります。
ボトックスやヒアルロン酸注射でもシワが改善しない場合は、美容手術を受けることでもシワを消すことが可能です。ただし注射でも手術でも、リスクが大きいことには変わりはありません。信頼できる病院できちんとリスクの説明も受けた上で、手術をするか施術を受けるか判断するようにしましょう。
おでこのシワを消すマッサージ
おでこのシワができる原因として、まぶたや頭皮のたるみがあります。これはスマホやパソコンの画面を見過ぎることにより、下を見てうつむいた状態で過ごすことが大きな要因だと考えられています。常にうつむいた状態でいるため、まぶたや頭皮が重力に従って垂れ下がり、顔を上げた時にそれを引っ張るため、余計な力がかかり、たるみにつながってしまうのです。
疲れ目を解消するマッサージ
- 目を左右上下に動かす
- 頭のてっぺんを指で押す
目の周りの血行を改善するマッサージ
- 上まぶたをゆっくり目頭から目尻まで親指で押す
- 中指人差し指薬指で目の下を押す
- 目の周りもゆっくり押す
- 耳たぶを押す
- 耳の下から鎖骨に向けて優しくさする
頭皮マッサージ
- 頭を両手でつかみ、指の腹で頭皮を押す
- 頭頂部までゆっくりともみ、髪の毛の生え際にも指を当ててもむ
- 人差し指と中指で、おでこの生え際に沿って耳からあご、あごから鎖骨にそってマッサージする
頭皮マッサージをおこなう場合、力を入れすぎないこと、マッサージは5分程度で終わるように注意しましょう。長時間するとかえってシワを悪化させる原因となります。
おでこのシワを伸ばすトレーニング
おでこを両手で固定し、筋肉が動かないようにします。この状態で、目を大きく開く、閉じることを繰り返します。開く閉じるを1セットとして、10セットほどおこないましょう。朝晩毎日繰り返すことが大切です。
また化粧品も保湿成分が配合されたものを使い、乾燥させないように注意しましょう。マッサージを毎日おこなうことで、浅いシワであればある程度薄くすることは可能です。ただしできてしまったシワはある程度薄くするまでにかなり時間がかかりますので、シワができないように予防をすることが何よりも大切です。特にスマホやパソコンの画面の見過ぎで、表情筋を動かすことが少ない人は、意識して顔の筋肉を動かすことも必要です。